キッチンカー開業

キッチンカーの購入で失敗しない注意点|新車と中古どっちを選ぶ?

更新 2026.07.07

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ぴえろ
ぴえろ
まいどー! ぴです~

「キッチンカーを買いたいけど、新車と中古どっちがいいの?」「予算はいくら用意すればいいの?」

車両はキッチンカー開業でいちばん大きな買い物です。ここで選び方を間違えると、「出店したい場所に入れない」「営業許可が取れない」「修理代で貯金が消える」など、あとから取り返すのが本当に大変になります。

結論から言うと、キッチンカーの購入で失敗しないコツは次の3つです。

①出店スタイルから逆算して車を選ぶ
②営業許可の設備要件を購入前に確認する
③車両価格ではなく「買った後の総額」で考える

この記事では、たこ焼き屋歴12年・キッチンカー歴8年、岐阜県を拠点に東海3県で出店している現役オーナーの僕が、ベース車ごとの特徴と選び方、購入相場、新車と中古の比較、購入前チェックリストまでまとめて解説します。

キッチンカー開業の全体の流れを先につかみたい方は、キッチンカーの始め方まとめ(ハブ記事)から読むのがおすすめです。

キッチンカーを始めるために必要なこと

① 商材選びの大切さ
② キッチンカーを購入する際の注意点(この記事)
③ 営業許可書の取り方
④ 販売商品の値段の決め方
⑤ 店舗外観の重要性

キッチンカーの購入で失敗しないための考え方

商材が決まったら、次はいよいよキッチンカーの購入です。まだ商材が決まっていない方は、先に商材選びの記事から読んでください。売るものが決まらないと、必要な車のサイズも設備も決められないからです。

キッチンカーは、普通の自動車を車の中で調理できるように改造して、保健所から飲食店営業の営業許可をとり、キッチンカーとして登録します。つまりキッチンカーは「車」であると同時に「お店」です。

だから車選びの基準は、「かっこいいかどうか」「安いかどうか」ではありません。

  • どこで・何人で・何を売るのか(出店スタイル)
  • その車で営業許可が取れるのか(設備要件)
  • 買った後にいくらかかるのか(維持費・修理費)

この3つから逆算して選ぶのが、遠回りに見えていちばんの近道です。順番に見ていきましょう。

代表的なベース車3タイプ|あなたに合うのはどれ?

キッチンカーのベース車は、大きく分けて次の3タイプです。

代表的なキッチンカーのベース車

軽自動車(軽トラ、軽バン)
配達用自動車(クイックデリバリー)
1〜2トントラック

それぞれのメリット・デメリットを、実際に現場で見てきた感覚も交えて解説します。

軽自動車(軽トラ・軽バン)|1人営業・低予算で始めたい人向け

都心部で多いイメージのタイプです。基本的に1人で営業するのがメインになります。

メリット

出店料が他のキッチンカーより安い場所もあり、車の維持費が少なく、購入費用も3タイプの中で一番少なくて済みます。自動車税や高速料金も普通車より安く、毎年のランニングコストの差はじわじわ効いてきます。

また、出店場所が狭い場合でも軽自動車なら出店できます。場所によっては「軽自動車しか出店できない」枠もあるので、狭い出店場所を狙うなら強い選択肢です。

デメリット

車が小さいのでイベントなどでは目立ちにくく、他のキッチンカーに隠れてしまうことがあります。車内も狭いので、たくさんの商材を積むことができません。

天井も低いので基本的には座って営業することになり、腰を悪くされる方が多いです。これは実際にオーナー仲間からよく聞く悩みで、長く続けるほど身体への負担が積み重なります。

そして荷物が積めないぶん、忙しいときに品切れになりやすいのも痛いところ。せっかくお客さんが並んでいても、売り切れたら何もできません。「売れるはずだった売上」を逃すのは、体感以上に大きな損失です。

配達用自動車(クイックデリバリー)|2〜3人営業で売上を狙う人向け

キッチンカーの一番主流なのがこのクイックデリバリーです。宅配便などで使われている背の高い配達用の自動車を改造してキッチンカーにしています。

メリット

軽自動車のキッチンカーより大きいので、2人や3人で営業できます。忙しい現場では1人だと提供が間に合わないので、2〜3人体制で回せると売り上げを飛躍的に上げることができます。

もともと貨物配達用の車なので小回りがきいて運転しやすく、車内が広いぶん商品もたくさん積めて、商品の種類も増やせます。

僕、もクイックデリバリー(1.5トントラックがベースの車です)のキッチンカーをメインに仕事をしています。8年使ってきて、積載量・運転のしやすさ・営業のしやすさのバランスは本当に優秀だと感じています。

デメリット

今は新車で買うことができないため台数が少なく、なかなか売りに出ません。売りに出ても走行距離がかなり走っている(古い)車が多く、値段も高いです。

大きさとしては3タイプの真ん中なので、商品の種類や商材によっては広さが足りず、販売口もあまり大きく取れません。

1〜2トントラック|見た目と販売力で勝負したい人向け

コープなどでよく見かけるタイプのトラックです。小型トラックと言っても、先ほどのクイックデリバリーよりも大きく、中も広いです。

メリット

トラックの荷台のボックス部分を営業用に改造するのでとても広いです。販売口も広くとれて、お客さんとの距離も近くできるので、販売間口を大きくとることで売り上げも上げやすいです。

見た目もとても良く、イベントなどでも目立つので、最近このトラック型のキッチンカーが増えてきています。大きなイベントで「映える」外観は、それだけで集客力になります。

デメリット

車体が大きいぶん、出店できない場所も多いです。また車高も高いので、運転するときに通れない道が結構あります。高さ制限のあるガードや立体駐車場は要注意です。

ここで挙げた3タイプに加えて、軽バン・ハイエース・トレーラーなど車種ごとのさらに細かい比較は、キッチンカーの車両選び方【徹底比較】で詳しく解説しています。この記事では引き続き「購入で失敗しないための判断」に絞って進めます。

キッチンカーの購入相場はいくら?

キッチンカーの相場は車のタイプによって違います。一概には言えませんが、おおよその目安はこうです。

軽自動車タイプは 100〜300万円、貨物配達用自動車(クイックデリバリー)は 200〜400万円、1〜2トントラックは 300万円〜 が相場です。

中古を探すか、新しくキッチンカーを作るかでも金額は変わってきますが、だいたいこの範囲に収まります。

注意したいのは、キッチンカーがブームになっていること。僕が始めた2018年頃と比べると、どんどん値段が上がってきています。「ネットで見た数年前の記事より高い」のは普通のことだと思っておいてください。

さらに、キッチンカーを売っている業者によっても値段が全然違います。同じような車でも業者Aと業者Bで数十万円違うことは珍しくないので、必ず複数の業者・複数の車を見て、相場観を持ってから商談してください。相場を知らないまま1台目で即決するのが、一番よくある失敗パターンです。

また、棚の取り付けや内装など、自分でできる所をDIYすることで値段を抑えることもできます。ただし、後述する営業許可に関わる設備(シンク・給排水タンクなど)は要件がシビアなので、DIYする場合も保健所の基準を先に確認しましょう。

車両以外も含めた開業費用の全体像(僕の実際にかかった金額)は、キッチンカー開業費用の実額まとめで公開しています。車両だけ見て予算を組むと確実に足りなくなるので、あわせて確認してください。

新車と中古どっちを選ぶ?入手方法4パターンを比較

「新しくキッチンカーを作成するか、中古を探すか、どっちがいいの?」とよく聞かれますが、正直その時々や欲しい車で違います。ここでは判断材料として、入手方法を4パターンに分けて整理します。

①新しくキッチンカーをつくる(新車・オーダー製作)

新しくキッチンカーをつくる場合は、全部自分の希望通りにオーダーできます。換気扇の位置や棚の位置、販売口の大きさや車の色など、すべて自分で決めることができます。

商材と動線に合わせて設計できるので、営業効率は一番高くなります。軽自動車なら車本体の値段も安いので、新しく作る選択肢が現実的です。

デメリットは、費用が一番高くなりやすいことと、製作に時間がかかること。依頼から納車まで数ヶ月待ちになることもあるので、開業時期から逆算して早めに動く必要があります。

②中古のキッチンカーを探す

中古のキッチンカーは、すでに架装済みなので早く・比較的安く始められるのが魅力です。ただし換気扇や棚の位置などを変えることはできないので、そのキッチンカーに合わせての店作りを考えなくてはいけません。

また「中古=安い」とは限りません。僕が使っている貨物配達用自動車(クイックデリバリー)は新しい車がないので、中古でも値段が落ちません。むしろ数が少ないので金額が高い場合もあります。

中古で特に確認したいのは、前のオーナーがなぜ手放したのか、設備は今の許可基準を満たしているか、車両自体の状態(走行距離・エンジン・サビ)の3点です。

③中古車を買って架装する(キット・DIY)

ベース車だけ中古で安く買い、架装(キッチン部分の改造)を業者やキットで行う方法です。①と②の中間で、予算と自由度のバランスを取れます。自分でできる部分をDIYすれば、さらに費用を抑えられます。

ただし架装が営業許可の基準を満たさないと作り直しになるので、素人判断で進めるのは危険です。図面の段階で保健所と架装業者の両方に確認しながら進めてください。

④リースで借りる

初期費用を大きく抑えて月々定額で始められる方法です。まとまった資金がない場合や、「まず1年やってみて判断したい」場合には選択肢になります。

一方で、長く続けるなら総支払額は購入より高くなりやすく、改造の自由度にも制限があります。本気で何年も続けるつもりなら、最終的には自分の車を持つ方が有利というのが僕の感覚です。

まとめると、資金に余裕があり長く続けるなら製作・購入、初期費用を抑えたいならDIY架装やリース。そして、どのパターンでも「出店スタイルに合うサイズか」「許可が取れる設備か」の2点は共通のチェックポイントです。

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その車で営業許可は取れる?購入前に確認すべき設備要件

キッチンカー購入でいちばん怖い失敗が、「買ったのに営業許可が取れない」パターンです。キッチンカーは保健所の飲食店営業の許可を取って初めて営業できます。

一般的に、許可の審査では次のような設備が見られます。

  • 給水タンク・排水タンクの容量(容量の区分によって、提供できるメニューや調理工程の範囲が変わります)
  • シンク・手洗い設備(数や配置の基準があります)
  • 換気設備(換気扇の有無・位置)
  • 食品や器具を衛生的に保管できる収納
  • 床・壁・天井の材質(清掃しやすいこと)

たとえば揚げ物や複数工程の調理をするなら大きめの給排水タンクが必要になるなど、「売りたいメニュー」と「車の設備」はセットで考える必要があります。商材選びが先、車選びが後、という順番はここにも効いてきます。

設備の基準や運用は、管轄の保健所によって細かい部分が異なります。また「前のオーナーが許可を取っていた中古車」でも、あなたの地域・あなたのメニューで許可が取れるとは限りません。購入契約の前に、必ず出店予定エリアの保健所に相談してください。図面や写真を持って事前相談すれば、無駄な買い物を防げます。

営業許可の取り方の具体的な流れは、次の記事キッチンカー(移動販売)の営業許可の取り方で詳しく解説しています。

買った後にかかるお金も忘れずに|維持費の視点

車両価格だけ見て予算を組むと、買った後に苦しくなります。キッチンカーには、持っているだけで毎年かかるお金があります。

  • 自動車税・重量税(軽と普通車・トラックで金額が変わります)
  • 車検・法定点検
  • 任意保険(業務使用の条件で加入。営業用の設備を積んでいることも伝えて相談を)
  • 燃料代(出店エリアが広いほど重くのしかかります)
  • 駐車場代(保管場所)
  • 修理・メンテナンス費

特に中古の場合、安く買えても古い車は故障のリスクが高く、修理費でかえって高くつくことがあります。営業中に車が動かなくなれば、その日の売上はゼロ。イベント出店の予定が入っていたら、主催者にも迷惑をかけてしまいます。

だからこそ、購入時には「この車をあと何年、どれくらいの修理費で維持できそうか」まで見て判断してください。日頃のメンテナンスで防げるトラブルも多いので、キッチンカーのメンテナンス方法もあわせて読んでおくと安心です。

キッチンカー購入前チェックリスト10項目

ここまでの内容を、購入前に確認するチェックリストにまとめました。商談の前・契約の前に、上から順に確認してください。

  1. 売る商材と提供数は決まっているか(車のサイズはそこから逆算)
  2. 出店したい場所に、そのサイズの車で入れるか(軽限定の場所・大型NGの場所)
  3. 何人で営業するか決めているか(1人なら軽もあり、2〜3人なら中型以上)
  4. 管轄の保健所に事前相談したか(給排水タンク容量・シンク・換気)
  5. 相場を把握するために複数の業者・車両を比較したか
  6. 中古の場合、走行距離・年式・修理歴・サビを確認したか
  7. 実車を見て、できれば試乗したか(普段の道・車庫に入るかも確認)
  8. 車両以外の費用(設備・仕込み場所・運転資金)まで含めて予算を組んだか
  9. 毎年の維持費(税金・車検・保険・燃料)を計算したか
  10. 納車までの期間と開業予定日が合っているか

全部にチェックがつけば、大きな失敗はまず避けられます。逆に1つでも「わからない」があるなら、契約はまだ早いです。

キッチンカー開業の本で知識を仕入れる

車両の購入は数百万円の買い物なので、業者の話だけで決めず、自分でも基礎知識を持っておくのがおすすめです。キッチンカー開業の本を1〜2冊読んでおくと、業者との商談でも「わかっている客」として話ができます。

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まとめ|出店風景をイメージできれば、選ぶ車は決まる

キッチンカーの種類や相場を知って、自分が考える出店方法に合ったキッチンカーを購入してください。

それぞれのメリット・デメリットを比べながら、キッチンカーを開業して出店している風景を具体的にイメージすることで、欲しいキッチンカーが自然と決まってきます。「どこで、誰と、何を、何食売るか」が描けていれば、車選びで大きく外すことはありません。

最後にこの記事の要点です。

  • ベース車は軽自動車・クイックデリバリー・1〜2トントラックの3タイプ。出店スタイルから逆算して選ぶ
  • 相場は軽100〜300万円、配達用200〜400万円、トラック300万円〜。ブームで値上がり傾向、業者による価格差も大きい
  • 新車は自由度、中古はスピード、架装DIYとリースは初期費用の低さが強み
  • 契約前に保健所へ事前相談。「買ったのに許可が取れない」が最悪の失敗
  • 維持費・修理費まで含めた総額で判断する

なお、キッチンカー営業には電源確保も重要なポイントです。詳しくはキッチンカーにおすすめのポータブル電源5選【現役オーナーが徹底解説】を参考にしてください。

キッチンカーを購入したら、次は「営業許可を取って、営業できるように準備」です。続きはこちらからどうぞ。

【キッチンカーの始め方③】営業許可書の取り方

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