キッチンカー開業

キッチンカーで丼は儲かる?回転率・原価・必要機材を現役オーナーが解説

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こんにちは、岐阜でキッチンカー「飛笑朗(ぴえろ)」をやっている、ぴえろのだいちです。たこ焼き屋歴は12年(2014年〜)、キッチンカーを始めて8年(2018年〜)になります。普段は1.5トントラックで東海3県を回っています。

「たこ焼きだけじゃなくて、丼ものもやってみたい」——これ、開業の相談でめちゃくちゃよく聞かれます。ローストビーフ丼、牛カルビ丼、ガパオ、海鮮丼……丼って単価が取りやすくて、見た目も映えるので人気の業態です。

でも結論から言うと、丼は「回転率」を設計できるかどうかで、儲かるか赤字かがハッキリ分かれます。今回は現役オーナーの目線で、丼ものキッチンカーの原価・回転率・必要機材を、僕が現場で使っている数字ごと全部公開します。

この記事でわかること

  • 丼ものキッチンカーは本当に儲かるのか(回転率の考え方)
  • 丼の原価率の目安と、価格の決め方
  • 1時間あたりの提供数を上げる「盛り付けオペレーション」
  • 丼ものに必要な機材5つ(炊飯・保温・容器・盛付・保存)

キッチンカーで丼は儲かる?答えは「回転率しだい」

丼ものの魅力は、単価が800〜1,200円と取りやすいこと。たこ焼きが1舟500〜700円なのに比べると、1人あたりの売上が大きいです。

ただし落とし穴があります。丼は提供に時間がかかると一気に行列がさばけなくなる。お客さんが並んでいるのに1分に1杯しか出せなければ、ランチの混雑時間(11:30〜13:00の約90分)で90杯が上限です。ここが「回転率」の話です。

丼ものの売上シミュレーション(ランチ90分)

1杯あたりの提供時間90分で出せる数単価1,000円なら売上
60秒/杯約90杯90,000円
90秒/杯約60杯60,000円
120秒/杯約45杯45,000円

同じ商品・同じ単価でも、提供スピードだけで売上が倍違うのが分かると思います。だから丼は「いかに盛り付けを速く・一定にするか」が勝負。これは後半の機材の話に直結します。

丼の原価率の目安は30〜35%を狙う

飲食の原価率は一般的に30%前後が目安と言われます。丼ものも同じで、僕は原価率30〜35%を基準にしています。

牛カルビ丼(単価1,000円)の原価例

材料原価の目安
ごはん(200g)約40円
牛カルビ肉(120g)約220円
タレ・薬味・刻みネギ等約40円
使い捨て丼容器・フタ・割り箸約30円
合計約330円(原価率33%)

ポイントは、容器代・割り箸代まで原価に入れて計算すること。意外とここを忘れて「肉だけ」で原価を出してしまい、あとで利益が残らない人が多いです。

具体的な値付けのやり方は、原価から逆算する方法を別記事でまとめています。あわせて読んでみてください。

👉 キッチンカーの値段の決め方(原価計算)はこちら

回転率を上げる「盛り付けオペレーション」

キッチンカーの牛カルビ丼 ごはんの盛り付けとネギのトッピング
牛カルビ丼。ごはんを一定量で盛り、タレ肉とネギを乗せる

丼で一番時間を食うのが「ごはんを盛る」工程です。ここを目分量でやると、1杯ごとに量がブレるうえに遅い。僕がやっている速くて一定にするコツは次の3つです。

盛り付けを速く・一定にする3つのコツ

  1. ごはんは保温ジャーから「型」で抜く——しゃもじで毎回計らず、盛り付け型やディッシャーで一定量をポンと抜く
  2. 具材は下ごしらえで小分けしておく——肉は1食分ずつ計量して並べておき、当日は焼いて乗せるだけにする
  3. トッピングは最後に「乗せるだけ」——ネギ・タレ・薬味は手の届く位置に並べ、動線を最短にする

このオペレーションを組むと、慣れれば1杯60秒を切れます。逆に言うと、ここを設計せずに開業すると120秒かかって、上の表どおり売上が半分になります。

当日の混雑のさばき方は、僕の出店当日の動き方とあわせて考えると分かりやすいです(オペレーションの独立記事ができたらここからリンクします)。

丼ものキッチンカーに必要な機材5つ

ここからは、丼ものをやるなら揃えておきたい機材を5つ紹介します。どれも「回転率」と「衛生・保存」に直結する道具です。

① 業務用ガス炊飯器(ごはんを切らさないための心臓部)

丼の主役はごはん。ランチで100杯出すなら、200g×100=20kg分のごはんが要ります。家庭用炊飯器では追いつかないので、3升クラスの業務用ガス炊飯器(パロマやリンナイなどの業務用モデル)が定番です。ガスなので電源容量を食わないのもキッチンカー向きです。


② 業務用電子ジャー・保温ジャー(炊いたごはんを温かく保つ)

炊いたごはんは保温ジャーに移して温度をキープします。これがないと、炊飯器が次を炊いている間にごはんが切れます。6〜10合クラスを1〜2台用意しておくと、ピーク時もごはん待ちが起きません。


③ テイクアウト用の丼容器(フタ付き・耐熱)

キッチンカーはテイクアウトが基本。フタ付きで耐熱の丼容器(福助工業などの紙製・PP製)を選びます。汁気の多い丼ならフタの密閉性、熱々で出すなら耐熱温度をチェック。容器代は原価に効くので、ロット買いでコストを下げるのがコツです。


④ 業務用しゃもじ・盛り付け型・ディッシャー(盛りを一定に)

前半で書いた「ごはんを型で抜く」を実現する道具です。盛り付け型やライス用ディッシャーを使えば、誰が盛っても同じ量・同じ形になり、原価ブレも防げます。1杯のスピードを上げる地味だけど効く投資です。


⑤ 小型の業務用 真空パック機(仕込みの作り置き・ロス削減)

丼は仕込み(タレ漬け肉・下処理した具材)の作り置きが多い業態。真空パック機で小分け保存すると、鮮度が保て、食材ロスがぐっと減ります。仕込みを前日にまとめてやれるので、当日の朝もラクになります。

ここで大事なのが機種選び。家庭用の安いタイプはしっかり真空にできないことが多く、結局うまく保存できずに食材をダメにしがちです。業務用のしっかり真空にできる機種なら使い勝手がよく長期保存もでき、食材ロスが減ってトータルではコストダウンになります。値段は張りますが、僕のイチオシはホシザキ。まずは手を出しやすいチャンバー式から、本格的に使うならホシザキ、という選び方がおすすめです。


電源のチェックを忘れずに
炊飯器をガスにしても、保温ジャー・真空パック機・照明などで電気は必ず使います。出店場所で電源が借りられない現場もあるので、消費電力の合計を計算して、足りなければ発電機を持参しましょう。発電機の選び方は別記事にまとめています。

👉 キッチンカーの発電機おすすめ6選はこちら

丼で単価を上げるなら「メニューと看板」も大事

丼は見た目のインパクトが効く商品です。写真付きのメニュー表・看板・POPで「映え」と「分かりやすさ」を出すと、客単価もトッピング率も上がります。同じ牛カルビ丼でも、「+200円で大盛り」「+150円で温玉トッピング」を見せるだけで平均単価が伸びます。

キッチンカーの唐揚げ丼 温玉とネギのトッピングで単価アップ
唐揚げ丼に温玉・ネギ・糸唐辛子をトッピング。「+150円で温玉」の一手間が単価を押し上げる

👉 メニュー表・看板・POPの作り方はこちら

これから丼ものキッチンカーを始める人へ

丼は単価が高く、回転率さえ設計できれば、たこ焼きなどの軽食より大きな売上が狙える業態です。一方で、ごはんの炊き出し・保温・盛り付けスピード・容器選びと、準備すべきことも多めです。

「何から手をつければいいか分からない」という人は、まず商材選びと開業準備の全体像から押さえるのがおすすめです。

👉 キッチンカーを始める前の準備(商材選び)はこちら

まとめ

  • 丼が儲かるかは回転率(1杯あたりの提供時間)で決まる
  • 原価率は容器・割り箸まで含めて30〜35%を狙う
  • 盛り付けは型・ディッシャーで一定化してスピードアップ
  • 機材はガス炊飯器・保温ジャー・丼容器・盛付道具・真空パック機の5つが基本

僕も最初は盛り付けに時間がかかって行列をさばけませんでした。でも道具とオペレーションを整えたら、ランチのピークが一番の稼ぎどきに変わりました。丼を考えている人の参考になればうれしいです。

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