まいどー!現役キッチンカーオーナーのぴえろです🤡
この時期になると「来年は何が流行りそうですか?」とよく聞かれます。2026年はクックパッドの食トレンド予測でビリヤニ(インド・パキスタンのスパイス炊き込みご飯)が取り上げられるなど、キッチンカー的にも気になるキーワードが多い年になりそうです。
先に結論から言うと、僕の考えはシンプルです。
トレンドは「2枚目の看板」として取り入れるのが正解。主力メニューをまるごと置き換えるのはリスクが大きい。
流行に全振りしたお店が消えていくのを、僕は何度も見てきました。この記事では、2026年に僕が注目しているメニュー5つを原価率・回転率・設備投資の3軸で比較しながら、定番のたこ焼き屋から見た「トレンドとの上手な付き合い方」をお話しします。
2026年注目のトレンドメニュー5選【原価率・回転率・設備投資で比較】
まずは2026年に「来そうだな」と見ているメニューを5つ、キッチンカー目線で採点してみました。◎=有利、○=普通、△=要注意という意味です。
| メニュー | 原価率 | 回転率 | 設備投資 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|---|
| ①ビリヤニ | ○(30%前後) | ◎(盛るだけ) | ○(炊飯器+保温) | 食トレンド予測の大本命 |
| ②アジアン屋台系(台湾・韓国) | ○(30〜35%) | ○(揚げ調理) | ◎(フライヤー程度) | ミックス粉で始めやすい |
| ③進化系かき氷 | ◎(20〜25%) | △(1杯ずつ盛付) | △(専用機+冷凍庫) | 夏季限定・単価1,000円級 |
| ④スパイスカレー系 | ◎(25〜30%) | ◎(よそうだけ) | ◎(寸胴+炊飯器) | ランチ帯の王道 |
| ⑤高見えスイーツ | △(35〜40%) | △(仕上げに手間) | ○(冷蔵設備) | SNS映えで客単価UP |
①ビリヤニ|食トレンド予測の大本命
スパイスと一緒に炊き込むご飯もの。専門店はまだ少なく、キッチンカーで出せば「ここでしか食べられない感」を出しやすいのが強みです。詳しくは次の章で深掘りします。
②アジアン屋台系(台湾・韓国)|ブームが続く鉄板ジャンル
大鶏排(ダージーパイ)、魯肉飯、ホットク、チーズハットグなど。台湾・韓国グルメの人気はここ数年ずっと続いていて、2026年も勢いは落ちなさそうです。専用のミックス粉が流通しているので、フライヤーがあれば参入しやすいのも魅力ですね。
💡 韓国屋台メニューはミックス粉から試すのが手軽
ホットクやチーズハットグは専用ミックスを使えば仕込みがぐっと楽になります。まずは家庭用サイズで試作して、味と作業動線を確認してから業務用に切り替えるのが僕のおすすめです。
③進化系かき氷|エスプーマ・果実まるごとで単価アップ
ふわふわ泡のエスプーマ仕立てや、桃を丸ごと乗せるタイプなど、かき氷は年々進化しています。原価は低く単価は1,000円級と数字は魅力的ですが、1杯ずつの盛り付けに時間がかかるのと、夏季限定&専用機材が必要な点は要注意です。
④スパイスカレー系|ごはんもの人気と地続き
スパイスカレーのブームは定着期に入った印象で、2026年はビリヤニと合わせて「スパイス×ご飯」がひとつの塊として盛り上がりそうです。仕込んでおけば提供はよそうだけなので、回転率はキッチンカー最強クラスです。
⑤高見えスイーツ|SNS映えで客単価を取る
断面が映えるフルーツサンド、ボンボローニ、飾り付けにこだわったクレープなど。原価率は高めですが、写真がSNSで拡散されると集客装置として機能してくれます。イベント出店との相性が特に良いジャンルです。
ビリヤニ深掘り|なぜ2026年に来ると言われているのか
スパイスカレーブームの「次」に位置するご飯もの
スパイスカレー好きが増えた結果、その先にある本格スパイス料理としてビリヤニに注目が集まっている、というのが僕の理解です。クックパッドの食トレンド予測2026にも登場して、メディアで目にする機会が確実に増えています。「必ず流行る」とまでは僕は言いませんが、話題性の追い風が吹いているのは間違いありません。
キッチンカーとの相性は実はかなり良い
ビリヤニは大鍋で一度に炊き上げて、注文が入ったら盛るだけ。つまりごはんものランチの強みである「提供が速い・満足度が高い・原価計算しやすい」をそのまま持っています。スパイスの香りが立つので、車の周りに漂う匂いだけで集客できるのも屋台的に大きいポイントです。単価も800〜1,000円が狙えます。
鍵はバスマティライスと専用スパイス
ビリヤニの命は、細長くてパラパラに仕上がるバスマティライスと、カルダモンやクローブなどのホールスパイス。日本の白米で代用すると「スパイスの炊き込みご飯」にはなっても、あの軽い食感は出ません。お米が味を決めるのは業務用米の選び方と同じ理屈ですね。まずは少量パックで試作から始めましょう。
💡 バスマティライスは試作用の少量パックから
インド・パキスタン産のバスマティライスは通販で普通に買えます。1kg前後の小袋で炊き加減を掴んでから、5kg以上の業務用サイズに移行すると失敗がありません。
💡 スパイスは配合済みキットで味を安定させる
ホールスパイスを一から揃えると種類が多くて大変です。最初はビリヤニ用の配合済みスパイスキットで味の基準を作り、慣れてきたら自分の配合に寄せていくのが近道です。
量を出すなら炊飯器も重要です。電気式は発電機や電源容量との相談になるので、キッチンカーではプロパンで動く業務用ガス炊飯器が扱いやすいと僕は感じています。
💡 大量炊きは業務用ガス炊飯器が安心
ビリヤニもカレーのライスも、営業中に炊き足すなら火力の強いガス炊飯器が頼りになります。電源の弱い出店場所でも使えるのがキッチンカー向きです。
トレンドの取り入れ方3パターン|主力は変えずに試す
ここが本題です。トレンドに乗るとき、僕は「主力メニューは動かさない」を鉄則にしています。取り入れ方は次の3パターンがおすすめです。
パターン1|期間限定メニューで小さくテスト
「今月だけのビリヤニ弁当」のように、期間を区切って1品だけ追加する方法。売れ行きが数字で見えるので、続けるかやめるかの判断がしやすいです。仕込み量も小さく始められて、失敗しても傷が浅く済みます。
パターン2|定番メニューのトッピング・味変で取り入れる
一番低リスクなのがこれ。うちならたこ焼きに「台湾風スパイスまぶし」や「チーズハットグ風のびるチーズトッピング」を乗せるイメージです。新しい設備がほぼ要らず、SNSで「あの店が変わったことやってる」と話題にしてもらいやすいのもメリットです。
パターン3|イベント限定の「2枚目の看板」にする
普段のランチ営業は定番で堅く稼ぎ、大きなイベント出店のときだけトレンドメニューを掲げる方法。イベントのお客さんは「お祭り価格」に慣れていて新しい物好きなので、トレンドの試し売りには最高の舞台です。
トレンドに乗る前に確認したい2つの注意点
設備投資を回収できるか先に計算する
たとえば進化系かき氷なら、専用の氷削機と冷凍庫で数十万円コースもあり得ます。「1杯の粗利×見込み杯数」で回収までの出店回数を先に計算してください。回収に2シーズン以上かかる計算なら、僕は一旦見送ります。ブームが去ってから機材だけ残るのが一番つらいパターンです。
保健所への品目追加・営業許可の確認を忘れない
今の営業許可で扱える品目とやり方は決まっています。メニューを追加するときは、必ず管轄の保健所に「この品目をこの調理工程で出したい」と相談してください。仕込み場所の要件が変わる場合もあります。無許可のまま出すと営業停止のリスクがあるので、ここだけは絶対に省略しないでください。
定番×トレンドの組み合わせ実例
実際にイメージしやすいように、組み合わせの例を挙げてみます。
- たこ焼き×進化系かき氷…夏のイベントで「熱い×冷たい」の2枚看板。客層が広がり滞在時間も伸びる
- カレー×ビリヤニ…同じスパイス・同じ炊飯設備で作れる兄弟メニュー。仕込みの共通化で追加コスト最小
- クレープ×高見えスイーツ…盛り付けと包材を変えるだけで単価を1.5倍にできる余地
共通するのは「今ある設備と食材を活かせる隣のメニューを選ぶ」こと。ゼロから商材を選ぶ考え方は商材選びの基本にまとめているので、開業前の方はそちらもどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q1. ビリヤニは専門店経験がなくても出せますか?
出せます。ただしバスマティライスの炊き加減は日本米と別物なので、営業に出す前に最低でも10回は試作をおすすめします。配合済みスパイスキットを使えば味の再現性はかなり上げられます。
Q2. トレンドメニューはどれくらいの期間売れますか?
肌感覚では、話題のピークは1〜2年です。だからこそ回収の速い小さい投資で入り、ピークが過ぎたら定番のトッピングや限定メニューとして残す「軟着陸」を最初から設計しておくと安心です。
Q3. メニューを1品増やすだけでも保健所に相談が必要ですか?
品目や調理工程が変わるなら相談してください。同じ許可の範囲に収まるかは自治体によって判断が違うので、自己判断は禁物です。
Q4. 定番メニューだけで続けるのはダメなのでしょうか?
まったくダメじゃありません。うちも主力は12年ずっとたこ焼きです。トレンドはあくまで集客のスパイス。定番で信頼を積みながら、余力の範囲で話題を足すのが一番強い形だと思います。
まとめ|トレンドは「2枚目の看板」でおいしくいただく
- 2026年の注目はビリヤニ・アジアン屋台系・進化系かき氷・スパイスカレー系・高見えスイーツ
- 採用判断は原価率・回転率・設備投資の3軸で数字を見る
- 主力は置き換えず、限定メニュー・トッピング・イベント限定の3パターンで小さく試す
- 設備投資の回収計算と保健所への品目確認は必ず先に
流行は追いかけるものではなく、自分の看板に「足す」もの。定番という土台があるからこそ、トレンドは武器になります。2026年、あなたのキッチンカーの2枚目の看板に何を掲げるか、この記事が考えるきっかけになれば嬉しいです。
