まいどー!現役キッチンカーオーナーのぴえろです🤡
「自分で看板を作ってみたけど、どうにも素人感が抜けない」
「かといってデザイナーさんに頼むと、いくら取られるのか見当もつかない」
キッチンカーを始める人のほぼ全員が、一度はここで止まります。
僕はたこ焼き屋を12年、キッチンカーを8年やってきました。先に結論を言うと、ロゴ・看板のデータ・メニュー表の3点は、ココナラなどのスキルマーケットなら数千円〜数万円で頼めます。高いものではありません。そして外注の失敗の9割は、デザイナーの腕ではなく「こちらの指示不足」で起きます。
この記事では、何をいくらで頼めるのかの相場表、頼み先ごとの向き不向き、そのままコピペして使える依頼文テンプレ、看板屋に入稿するときの注意までまとめました。
なお「自分で作る」側の話は、看板・タペストリー・ポップの作り方とメニュー表・看板・POPの作り方に書いています。この記事は「人に頼むときの実務」に絞ります。
まず結論:外注するものと相場の一覧
キッチンカーで「デザインを頼む」対象は、だいたいこの5つに分かれます。相場はスキルマーケットの出品価格やネット上の料金例から見た目安で、依頼先や修正回数、デザイナーの実績によって上下します。あくまで「頼む前に桁を間違えないため」の表として見てください。
| 頼むもの | 相場の目安 | 納期の目安 | 向いている依頼先 |
|---|---|---|---|
| ロゴ(屋号マーク+ロゴタイプ) | 5,000〜50,000円 | 1〜2週間 | スキルマーケット |
| 看板・タペストリーのデータ | 5,000〜30,000円/点 | 1〜2週間 | スキルマーケット、看板屋(デザイン込み) |
| メニュー表(A3・A4) | 5,000〜30,000円/点 | 1〜2週間 | スキルマーケット |
| SNS用の画像テンプレ | 1,000〜5,000円/枚 | 数日 | スキルマーケット、AI生成+自分で調整 |
| 車体ラッピングのデータ | 30,000〜100,000円以上(施工費は別) | 2〜4週間 | ラッピング業者(デザイン込み) |
ポイントは2つ。ロゴが全部の土台になることと、車体ラッピングだけは桁が違うことです。ロゴが決まる前に看板やメニュー表を頼むと、後で全部作り直しになります。順番は必ず「ロゴ → 看板・メニュー表 → SNS画像」。
ラッピングはデータ代とは別に施工費がかかり、1.5トントラックの側面をフルで巻くと施工だけで数十万円単位になるのが一般的です。開業初期はマグネットシートやタペストリーで代用し、売上が安定してからラッピングに進む人が多く、僕もタペストリーが主役の構成で8年やってきました。
どこに頼む?4つの選択肢とそれぞれの注意点
①スキルマーケット(ココナラなど)
いちばん現実的な選択肢です。個人のデザイナーが「ロゴ作成 1万円」「メニュー表デザイン 8,000円」のように出品していて、価格・納期・修正回数・過去の作品が最初から見えます。キッチンカーや飲食店のロゴを何十件も作っている人を選べば、こちらが細かく説明しなくても業界の勘どころを分かってくれます。
注意点は、出品者によって当たり外れがあること。評価の数と内容、ポートフォリオに飲食系があるか、商用利用OKと明記されているか、の3つは必ず確認を。「安いから」で選ぶと、修正1回で追加料金、著作権譲渡は別料金、といった後出しに当たることがあります。
②看板屋・ラッピング業者にデザイン込みで頼む
A型看板やタペストリーの実物を作ってくれる会社の多くは、デザインも一緒に受けてくれます。メリットはデータと印刷物のズレが起きないこと。「データはできたのに印刷すると色が違う」「サイズが合わない」が構造的に起きません。
一方、デザイン料は印刷代に含まれる形で見積もられることが多く、「ロゴデータだけください」が通らない場合があります。データ(AI形式)の納品と、他の用途への使い回しが可能かを見積もり前に確認してください。
③デザインができる知人・友人に頼む
安く済む反面、いちばんトラブルになりやすい頼み先です。無料や格安だと修正を言い出しにくく、「気に入ってないのに使い続ける」ことになりがち。頼むなら最初に金額と修正回数を決めて、仕事として発注するのが長く付き合うコツです。
④AIで生成して自分で調整する
画像生成AIでロゴ案やSNS画像を作る人も増えました。アイデア出しや「イメージを伝える参考画像」として使うには非常に便利です。
ただし、そのまま店の正式なロゴにするのはおすすめしません。理由は後半のFAQで詳しく書きますが、ざっくり言うと著作権で守られにくい、文字が崩れる、印刷に耐える解像度やベクターデータにならないの3点です。「AIで方向性を固めて、仕上げはデザイナーに頼む」が現実的な使い方です。
どの頼み先でも共通するのが、頼む前に「自分の店は何屋で、誰に、どう見られたいか」を言葉にしておくこと。ここが曖昧だと誰に頼んでもぼやけたものが上がってきます。世界観の作り方は個人キッチンカーのブランド作りガイドで詳しく書いています。
💡 まずは「キッチンカー ロゴ」で出品を眺めてみる
ココナラは価格・納期・修正回数・過去の作品が最初から見えるので、頼む前の相場感をつかむだけでも価値があります。飲食店やキッチンカーの実績が多い人に絞って探すのがコツです。
失敗しない依頼のしかた|コピペで使える依頼文テンプレ
冒頭で「失敗の9割は指示不足」と書きました。デザイナーは魔法使いではないので、伝えていないことは作れません。逆に言えば、次の8項目を最初のメッセージで渡すだけで、やり取りの回数が半分以下になります。
依頼文テンプレ(そのまま埋めて送る)
【屋号】極たこ焼 飛笑朗(ぴえろ) ※読み方も必ず添える
【業態・商品】キッチンカーのたこ焼き屋。唐揚げも扱っています。客層は家族連れとイベント来場者が中心。
【コンセプト・イメージ】「縁日の楽しさ」「ちょっとレトロ」「子どもが指をさしたくなる」。高級感よりも親しみやすさ重視。
【使う場所とサイズ】①車体側面のタペストリー(横180cm×縦90cm)②A型看板(A1縦)③メニュー表(A3横)④Instagramのプロフィール画像(正方形)
【色】メインは赤と白。避けたい色は青系。
【参考例】(好きな雰囲気の画像を2〜3枚添付)「これの色味が好き」「この文字の太さが好き」のように、どこが好きかを一言添える。
【納品形式】AI(Illustrator)データ、PDF、背景透過PNG。印刷用は実寸・塗り足し3mm付き、解像度350dpi相当でお願いします。
【修正回数・著作権】修正は2回まで希望。著作権の譲渡(または商用利用・二次利用の許諾)を含む金額を教えてください。
とくに効くのは【使う場所とサイズ】と【参考例】です。「おしゃれに」は人によって中身が違いますが、画像を3枚見せれば一発で伝わります。サイズを先に伝えれば、タペストリーには細すぎる線のロゴが上がってくることもありません。
こういう頼み方はNG
- ✅ NG:「おまかせでお願いします」→ きれいだけど自分の店っぽくないものが上がってきます
- ✅ NG:「とりあえずロゴだけ。使い道は後で考えます」→ 看板サイズに引き伸ばすと粗くなるデータになりがち
- ✅ NG:納品後に「やっぱり色を全部変えて」→ 修正ではなく作り直し扱いで追加料金になります
- ✅ NG:「有名店の〇〇みたいにして」→ 似せすぎると商標やデザインの権利でトラブルになります
- ✅ NG:周りに「どっちがいい?」を聞きすぎる → 決められなくなって納期が延びます。決めるのは自分1人
修正は2回を目安に、1回目で方向性、2回目で細部、と役割を決めておくとスムーズです。
看板屋・印刷会社に入稿するときの注意
データをもらったら、次は印刷です。ここでつまずく人が多いので、一般論として最低限の用語だけ。詳しい仕様は印刷会社ごとに違うので、必ずその会社の入稿ガイドを確認してください。
解像度:印刷用は350dpi、看板は実寸で100〜150dpiが目安
スマホ画面でキレイに見える画像でも、A1看板に引き伸ばすとガタガタになります。メニュー表やチラシなど手に取る印刷物は実寸で350dpi、離れて見るタペストリーや看板は実寸で100〜150dpi程度が目安と言われています。ロゴはAI形式(ベクター)でもらっておけば、どれだけ拡大しても粗くなりません。
塗り足し:仕上がりサイズの外側に3mm
印刷物は大きな紙に刷ってから裁断するので、わずかにズレます。端まで色を敷くデザインは、仕上がり線の外側に3mm分はみ出させて作るのが「塗り足し」。最初から「塗り足し3mm付きで」と伝えておくと二度手間になりません。
色:画面はRGB、印刷はCMYK
画面で見る鮮やかなオレンジや蛍光っぽい色は、印刷のインク(CMYK)では再現できないことがあります。「画面より少しくすむ」のは正常。色にこだわるなら、本番前に1枚だけ試し刷りをしてから数を発注すると安全です。
文字のアウトライン化とフォントの権利
デザイナーのパソコンにあるフォントが印刷会社にないと、文字が別のフォントに置き換わります。これを防ぐのが「アウトライン化」。印刷用のアウトライン化済みデータと、修正用の元データの2つをもらってください。ロゴに使うフォントが商用OKかも確認を。
💡 データができたら、印刷はネット印刷でまとめて
タペストリー・A型看板用ポスター・メニュー表・チラシは、ネット印刷に同じデータを入稿すれば数千円台から作れます。入稿ガイドにテンプレートが用意されているので、デザイナーに「このテンプレートに合わせて」と渡すと話が早いです。
ぴえろの場合|看板とロゴをどう作ってきたか
僕の場合、基本は自分でデザインを考えて作ってきました。センスがあったからではなく、2018年にキッチンカーを始めた当時は出店日数を増やすのが最優先で、看板にお金も時間も回せなかったからです。それでも8年で延べ1200日出店する中で、看板まわりは何度も作り直しています。
この経験があるので、いまは「10m離れたところから屋号と商品名が読めるか」を最初の基準にしています。
価格改定のたびに作り直すので、元データを自分で触れる状態にしておくことだけは譲りません。デザイン費も印刷費も事業の経費になるので、領収書は必ず残しておきましょう。経費の扱いはキッチンカーの確定申告・経費の記事で書いています。
看板・タペストリーと同じ世界観で名刺やチラシも揃えると、イベント主催者への営業がぐっとやりやすくなります。名刺・チラシの作り方はキッチンカーの名刺・チラシの作り方に、SNS用の画像の運用はInstagram運用で売れた理由にまとめています。
デザインまわりの道具を購入する
外注したデータを現場で使うときに便利な道具を3つだけ。どれも数千円以内です。
アイリスオーヤマ ラミネーター(A3対応)
メニュー表やPOPはラミネートしておけば雨と油はねに強くなり、価格改定のときも自宅で刷り直してすぐ差し替えられます。A4だけでなくA3まで通る機種を選ぶと、窓口に貼る大きめのメニューにも対応できます。
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A3 硬質クリアファイル(メニュー表の差し替え用)
ラミネートまでしなくても、硬質のクリアファイルに入れておけばメニュー表を日替わりで差し替えられます。限定メニューや価格変更の多い店ほど、この「差し替えられる仕組み」が効きます。
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タペストリー用 伸縮ポール
せっかく作ったタペストリーも、たるんで掛かっていると読めません。上下にポールを通してピンと張るだけで見え方が変わります。伸縮タイプなら横幅の違うタペストリーにも使い回せます。
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よくある質問(FAQ)
Q. スキルマーケットで作ったロゴは、商用利用していいの?
出品ページに「商用利用可」と書かれていれば使えます。ただし「商用利用可」と「著作権の譲渡」は別物です。看板・メニュー表・SNS・将来の2号車まで、使う場面をすべて伝えたうえで「この範囲で使って問題ないか」を購入前に聞いておくのが確実です。
Q. 著作権は誰のものになる?
何も取り決めなければ、作ったデザイナーに著作権が残るのが原則と言われています。多くの出品では「商用利用の許諾」までが基本料金で、「著作権譲渡」は追加料金のオプションになっています。将来フランチャイズや物販に広げる可能性があるなら、譲渡まで含めて頼んでおくと安心です。屋号を商標として守りたい場合は、特許庁のJ-PlatPatで似た商標がないか調べ、必要なら弁理士に相談してください。
Q. 修正は何回までお願いしていい?
出品ごとに「修正2回まで」「無制限」などと決まっています。回数より大事なのは、1回目で方向性、2回目で細部、と役割を分けて伝えること。細かい修正を小出しにするとお互いに消耗します。納品後の「やっぱり色を全部変えて」は作り直し扱いになるので、色と全体の雰囲気は最初の依頼文で固めてしまいましょう。
Q. 看板より先に、ロゴだけ先に作るべき?
はい。ロゴが看板・メニュー表・SNS・名刺すべての土台になるので、順番は「ロゴ → それ以外」です。ロゴができる前に看板を頼むと、後で全部作り直しになります。予算が限られているなら、ロゴだけ外注して、看板やメニュー表はそのロゴを使って自分で作る、という分け方もあります。
Q. AIで作ったロゴは、そのまま店のロゴに使っていい?
おすすめしません。①AIが生成しただけの画像は著作権で守られにくいとされ、他店に真似されても止めにくい。②既存のロゴや商標に似たものが出ることがあり、知らずに使うと権利侵害のおそれがある。③印刷に必要な解像度やベクターデータにならず、文字が崩れやすい。アイデア出しや参考画像に使い、仕上げはデザイナーに頼むのが現実的です。法律や利用規約の扱いは変わるので、気になる場合は専門家に確認してください。
まとめ:外注は「頼み方」で9割決まる
- ✅ ロゴ・看板データ・メニュー表の3点は、スキルマーケットなら合計3万〜8万円前後が目安
- ✅ 順番は必ず「ロゴ → 看板・メニュー表 → SNS画像」。ラッピングは売上が安定してから
- ✅ 依頼文には屋号・コンセプト・使う場所とサイズ・色・参考画像・納品形式・修正回数・著作権の8項目を最初に書く
- ✅ 「おまかせ」「有名店に似せて」「納品後に全部変えて」はNG
- ✅ 入稿は350dpi・塗り足し3mm・CMYK・アウトライン化が基本。看板のサイズは自治体や主催者に確認
- ✅ AI生成は参考画像まで。正式なロゴは人に仕上げてもらう
看板やロゴは、お客さんがあなたの店を知る最初の1秒を担当する道具です。自分で作るのも立派な選択ですが、「ここだけはプロに」と決めて数万円を投じるのも、8年やってきた僕からすると十分に元が取れる投資だと思います。まずは依頼文テンプレを埋めるところから始めてみてください🤡
