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キッチンカーのガス設備|LPガスとカセットコンロの違い・ボンベの固定・安全対策を現役オーナーが解説

/ 更新 2026.10.01

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まいどー!現役キッチンカーオーナーのぴえろです🤡

「カセットコンロで営業していいの?」
「ガスボンベって車の中に置いていいの?」
「プロパンの充填ってどこでやってもらえるの?」

キッチンカーを始めるとき、電源の次に必ずぶつかるのが「火」の話です。僕はたこ焼き屋を12年、キッチンカーを始めて8年。調理の熱源はずっとLPガス(プロパン)です。延べ1200日出店してきて、ガスまわりだけは一度も「なんとなく」で済ませたことがありません。火だけは、やり直しがきかないからです。

先に結論を言います。本気で火を使う業態(たこ焼き・焼きそば・唐揚げなど)ならLPガス一択で、ガス販売店との契約が前提。ソースを温める・保温する程度の軽い加熱ならカセットガスでも回せますが、1日の本数と冬の火力低下に注意が必要です。

この記事では、LPガス・カセットガス・IHの比較、プロパンの契約と充填、ボンベの固定と置き方、ガス漏れや一酸化炭素への備え、保健所や消防への確認のしかたまでまとめます。ガスの扱いは自治体・消防・ガス販売店で少しずつ違います。この記事は「聞きに行く前の予習」に使って、最終判断は必ず窓口で確認してください。

Contents
  1. まず結論:LPガス・カセットガス・電気(IH)の比較表
  2. LPガス(プロパン)の基本:ボンベ・契約・充填の流れ
  3. ボンベの設置と固定:一般に言われる原則
  4. カセットコンロ・カセットガスで営業する場合
  5. ガス漏れ・火災・一酸化炭素への備え
  6. 保健所・消防・イベント主催者にどう確認するか
  7. ぴえろのガス運用:LPガス8年のリアル
  8. ガス設備の安全グッズを購入する
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:火は「予習して、聞いて、点検する」

まず結論:LPガス・カセットガス・電気(IH)の比較表

キッチンカーの熱源は大きく3つ。それぞれ得意・不得意がはっきりしているので、先に表で押さえておきましょう。

LPガス(プロパン)カセットガス電気(IH)
火力◎ 業務用コンロで1口5〜10kW級△ 業務用でも3.5kW前後△ 100Vで1.4kW程度、200Vで3kW超
ランニングコスト◎ 1kgあたり最も安い× 同じ熱量でLPの1.5〜2倍が目安○ 電気代は安いが電源代が別
入手性△ 販売店との契約が必要◎ コンビニ・ホームセンターで買える○ 電源さえあれば燃料切れなし
安全管理の手間△ 固定・換気・点検・警報器が必須○ 手軽だが本数が増えると保管に注意◎ 火が出ない。電源設備の管理は必要
冬の弱さ◎ マイナス気温でも安定× 10℃を下回ると火力が落ちやすい◎ 気温の影響なし
向いている業態たこ焼き・焼きそば・唐揚げ・クレープ保温・ソース温め・カフェ系ドリンク・煮込み系・火気NGの会場

数字は一般的な目安です。たこ焼きの鉄板をガンガン回す業態で、カセットコンロは正直きつい。逆にコーヒーとホットドッグのお店なら、カセットガスとポータブル電源で十分成立します。

熱源は「今のメニュー」ではなく「1年後にやりたいメニュー」で決めるのがコツ。あとからLPガスに切り替えると、収納・配管・許可の設備確認をやり直すことになります。

ちなみにIHを選ぶ場合、壁になるのは火力より電源です。100Vの発電機やポータブル電源では業務用IHを満足に回せないので、キッチンカーの発電機の選び方を先に読んでから判断してください。

LPガス(プロパン)の基本:ボンベ・契約・充填の流れ

ボンベのサイズ感

キッチンカーで使われるLPガスボンベは、一般に5kg・8kg・10kgあたりのサイズが多いと言われています。数字はガスの中身の重さで、8kgボンベなら容器込みで20kg近くになる感覚。大きいほど充填の回数は減りますが、重くて積み下ろしが大変です。1.5トントラックの僕でも、扱いやすさと充填頻度のバランスで容量を決めています。

ガス販売店との契約が前提

ここが一番大事なポイント。LPガスは「ボンベを買ってきて自分で使う」ものではなく、「ガス販売店と契約して、容器を貸してもらい、充填してもらう」ものです。流れはおおむねこうなります。

  • ✅ 地元のLPガス販売店に「キッチンカーで使いたい」と相談する
  • ✅ コンロの種類・消費量・ボンベの置き方を伝えて、容器のサイズを決める
  • ✅ 調整器(レギュレーター)・ホース・接続部の設置を販売店にやってもらう
  • ✅ 空になったら販売店に持ち込む、または交換に来てもらう

「移動販売車には出さない」という販売店もあるので、開業前に2〜3軒あたって、キッチンカー対応に慣れているお店を見つけておくと後がラクです。

調整器・ホース・接続は自分でやらない

ガスの接続部は、ネットで部品を買えば自分でもできそうに見えます。でもやらないでください。接続部の微量な漏れは素人の石けん水チェックでは見落とします。調整器の圧力が合っていないと不完全燃焼で一酸化炭素も出ます。ここは販売店の仕事。年1回程度の定期点検も契約の中でお願いしておきましょう。

充填の領収書は経費として保管

僕は充填のたびに領収書をもらって、燃料費として経費にまとめています。充填回数がそのまま「どれだけ焼いたか」の記録にもなるので、売上と並べると原価の感覚がつかめます。経費の考え方はキッチンカーの確定申告と経費の記事へ。

なお、ガスの契約条件や点検の頻度は販売店と地域で違います。「うちの地域ではどうなのか」は、必ず契約する販売店に確認してください。

ボンベの設置と固定:一般に言われる原則

LPガスで一番事故につながりやすいのが、ボンベの「置き方」です。走行中に倒れる、夏の車内で温まる、漏れたガスが車内にたまる。どれも防げる事故です。一般的に言われている原則を整理します。

  • ✅ 車外、または通気口のある専用収納に置く(調理スペースと同じ密閉空間に置かない)
  • ✅ 立てて置き、チェーンやベルトで固定する(横倒し・斜め置きは液体のガスが流れ出て危険)
  • ✅ 直射日光と高温を避ける(容器の温度は40℃以下が目安と言われています。真夏の僕の車内は鉄板稼働で45〜52℃になるので、車内は論外)
  • ✅ 走行中の転倒防止(固定は「揺れてもズレない」レベルまで。出発前に毎回手で揺すって確認)
  • ✅ 火気・熱源から距離をとる(コンロ・フライヤー・発電機の排気から離す)
  • ✅ 元栓は営業終了ごとに閉める(走行中は必ず閉栓)
上の内容はあくまで「一般に言われる原則」です。ボンベの位置・収納の構造・固定方法の具体的な基準は、所轄の消防署・保健所・契約するガス販売店で扱いが違います。車両を製作・改造する前に、この3か所すべてに確認してください。「製作会社がこう作ったから大丈夫」は、許可の場面では通りません。

製作会社に車両を依頼する人は、ボンベ収納の設計図を先に販売店に見せるのがおすすめ。完成後に「この収納ではガスを出せません」と言われると、作り直しで数十万円が飛びます。

カセットコンロ・カセットガスで営業する場合

「まずは小さく始めたい」「火をそこまで使わない」人には、カセットガスも現実的な選択肢。ただし押さえる点が4つあります。

①保健所・イベント主催者の可否を事前に確認

カセットコンロは家庭用の器具です。保健所の営業許可で「調理設備」として認められるか、そしてイベント主催者がカセットコンロの使用を許可しているかは、それぞれ確認が必要。大きなイベントほど「カセットボンベ持ち込み本数の上限」や「火気使用の届出」が決まっていることが多いので、出店申込のときに聞いてください。

②業務用カセットコンロの火力

家庭用は2.5〜3.5kW前後。業務用をうたうモデルでも3.5kW級が中心で、LPガスの業務用コンロ(5kW以上が普通)とは差があります。「お湯を沸かす」「ソースを温める」なら十分。「鉄板を熱して連続で焼き続ける」には力不足、と考えておくと外しません。

③1日の本数と単価の計算例

3.5kW級のコンロを強火で使い続けると、カセットガス1本(250g)で1時間前後が目安と言われています。営業6時間、うち火を使うのが4時間なら4本。1本130円なら1日520円、月8日出店で月4,000円強。2口なら倍です。箱買いで1本100円台前半まで下がるので、業務用のまとめ買いは必須。

同じ熱量あたりの単価はLPガスよりカセットガスのほうが1.5〜2倍高いのが一般的。「火を使う時間が長い業態ほど、LPガスへの切り替えで元が取れる」と覚えておいてください。

④冬は火力が落ちる

カセットガスの中身は主にブタンで、気温が10℃を切るあたりから気化しにくくなり、火力がガクッと落ちます。冬のイベントで「お湯がなかなか沸かない」の原因はほぼこれ。寒冷地用の缶を使う手はありますが、限界があります。冬の寒さ対策全般はキッチンカーの冬の寒さ対策・暖房の記事に分けてまとめました。

カセットガスの保管で絶対に守ること

  • ✅ 直射日光の当たる場所・夏の車内に置きっぱなしにしない(40℃超で破裂の危険)
  • ✅ コンロを2台並べて使わない・大きな鉄板でボンベ部分を覆わない(熱がこもる)
  • ✅ 使いかけの缶を車内に転がしたまま走らない

持ち込み本数の上限や保管方法も会場・自治体で扱いが違います。主催者と所轄の消防に確認してください。

ガス漏れ・火災・一酸化炭素への備え

ガスを使う以上、「漏れたとき」「燃えたとき」「酸素が足りなくなったとき」の3つは最初から備えておきます。全部合わせても2万円しないので、ケチるところではありません。

ガス漏れ警報器(LPガス用は床の近く)

LPガスは空気より重く、漏れると床にたまります。だからLPガス用の警報器は床から30cm以内の低い位置に付けるのが一般的な設置ルール。都市ガス用は天井付近なので、間違えて買わないように。コンロから水平4m以内が目安と言われています。

一酸化炭素(CO)警報器

狭い車内で火を使うと、換気が足りないときに一酸化炭素がたまります。無色無臭で気づけません。CO警報器はガス漏れ警報器とは別物で、人の顔の高さから天井寄りに付けます。冬に窓を閉め切って暖房も使う人は、なおさら必須です。

消火器

火気を使う露店・キッチンカーには、多くの自治体で消火器の設置が求められています。主催者から「消火器の写真を送ってください」と言われることも増えました。業務用のABC粉末消火器10型(薬剤3kg前後)を1本、倒れないよう固定して積んでおきます。有効期限(製造から10年前後)も忘れずに。

換気扇

保健所の許可設備としても求められる換気扇は、ガスの安全装備でもあります。僕は火を入れる前に必ず回します。営業中に「なんか頭が重い」と感じたら、換気不足のサインです。

営業前点検の一般的な項目

  • ✅ ボンベの固定が緩んでいないか(手で揺する)
  • ✅ ホースにひび割れ・硬化・焦げがないか
  • ✅ 接続部を石けん水でチェックして泡が出ないか
  • ✅ 元栓を開けたあと、ガス臭がしないか
  • ✅ 警報器の電源ランプが点いているか
  • ✅ 消火器が定位置にあり、圧力計の針が緑か
  • ✅ 換気扇が回るか

慣れると2分で終わります。点検の内容も、販売店や消防から指定がある場合はそちらを優先してください。

保健所・消防・イベント主催者にどう確認するか

「確認してください」と何度も書きましたが、何を聞けばいいか分からないと電話できません。そのまま使える質問テンプレを置いておきます。

保健所に聞くこと(営業許可の設備として)

  • ✅ 「熱源が○○(LPガス/カセットコンロ)の場合、設備で見られるポイントは何ですか?」
  • ✅ 「ボンベの置き場所や換気設備について、指定や基準はありますか?」
  • ✅ 「カセットコンロのみで許可は取れますか?メニューに制限はありますか?」

消防署に聞くこと

  • ✅ 「キッチンカーでLPガス(またはカセットガス)を使う場合、届出は必要ですか?」
  • ✅ 「イベント出店時の『露店等の開設届出』は必要ですか?消火器の指定はありますか?」
  • ✅ 「ボンベの固定方法や車内への持ち込みについて、指導している内容はありますか?」

イベント主催者に聞くこと

  • ✅ 「LPガス/カセットコンロは使えますか?ボンベの持ち込み本数に上限はありますか?」
  • ✅ 「消火器・警報器の提出書類(写真など)は必要ですか?」

許可申請のとき、火気まわりは「換気扇」「運転席との仕切り」「扉付き収納」とセットで見られます。全体の流れはキッチンカーの営業許可の取り方を、県ごとの違いは岐阜県の営業許可・三重県の営業許可の記事へ。三重県(桑名保健所)では給水タンク80Lが条件でした。そういう「県ごとの条件」がガスにもあり得ると思っておくと安全です。

ぴえろのガス運用:LPガス8年のリアル

最後に僕の運用です。使っているのはLPガス。たこ焼きの鉄板の熱源はガスです(フライヤーの選び方はキッチンカーの業務用フライヤーの記事へ)。

  • ✅ 販売店との付き合い:地元のガス販売店と契約して、容器の交換と定期点検をお願いしています。充填の領収書は毎回もらって経費に。

8年やってきて言えるのは、ガスは「慣れたころ」が一番危ないということ。点検をサボり始めるのは、たいてい忙しくなってから。だから点検は「営業前ルーティン」に組み込んで、考えなくても体が動くようにしています。車の設備全体はたこ焼きキッチンカーの設備リストで公開しています。

💡 ガス漏れ警報器とCO警報器は「セット」で

ガス漏れは床、一酸化炭素は天井寄り。守る相手が違うので1台では足りません。2つ合わせても数千円。ガスを使うなら、コンロより先に買っておく装備です。

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ガス設備の安全グッズを購入する

この記事で触れた安全装備と、カセットガス運用の人向けの機材です。LPガス本体と調整器・ホースは販売店経由になるので載せていません。

LPガス用 ガス漏れ警報器

必ず「LPガス(プロパン)用」を選んでください。都市ガス用とは設置位置も検知するガスも違います。

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一酸化炭素(CO)警報器

換気不足のサインを音で知らせてくれる保険。電池式なら配線不要で、顔の高さから天井寄りに貼るだけです。

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イワタニ 業務用カセットコンロ

カセットガス運用なら、火力と安全装置がしっかりしたイワタニの業務用モデルを。家庭用より高いですが、連続使用を前提に作られています。

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イワタニ カセットガス 業務用まとめ買い

1日4〜8本使う計算なら箱買いが前提。コンロと同じメーカーの純正ガスを使うのが、メーカーの推奨でもあり安全面でも無難です。

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業務用 消火器(ABC粉末・車載可)

多くの自治体・イベントで求められる装備。ABC粉末の10型を1本、倒れないよう固定して積みます。製造年と有効期限を買うときに確認してください。

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よくある質問(FAQ)

Q. カセットコンロだけで営業許可は取れますか?

取れる自治体・メニューもあれば、「調理設備として不十分」と判断されるケースもあります。保健所ごとに扱いが違うので、申請前に窓口に聞いてください。イベント主催者側で禁止されていることもあります。

Q. ガスボンベは車内に置けますか?

一般には「調理スペースと同じ密閉空間に置かず、車外または通気のある専用収納に立てて固定」が原則と言われています。具体的な基準は所轄の消防・保健所・ガス販売店で違うので、車両を作る前に3か所すべてに確認するのが安全です。

Q. LPガスの充填はどこでできますか?

契約したLPガス販売店です。ホームセンターやガソリンスタンドで気軽に充填できるものではありません。開業前に地元の販売店に相談して、容器の貸与・充填・点検をセットで契約するのが一般的な流れです。

Q. ガス代は月いくらくらいかかりますか?

業態と出店日数で大きく変わります。カセットガスなら1日4本×130円で520円前後、LPガスは1kgあたりの単価がカセットガスの半分〜3分の2が目安と言われています。充填の領収書を残しておくと、自分の相場がすぐ出せます。

Q. IHにすれば安全ですか?

火が出ない分、ガス漏れや一酸化炭素の心配は減ります。ただし業務用IHは電気を大量に食うので、ポータブル電源や小型の発電機では回りません。安全と引き換えに「電源の壁」が出てくるので、発電機の記事で必要な出力を先に確認してください。

まとめ:火は「予習して、聞いて、点検する」

  • ✅ 火力勝負の業態はLPガス一択。販売店との契約が前提で、接続は自分でやらない
  • ✅ カセットガスは手軽だが、1日の本数・冬の火力低下・持ち込み本数の上限に注意
  • ✅ ボンベは「車外か通気のある専用収納・立てて固定・高温を避ける・走行中は閉栓」が一般原則
  • ✅ ガス漏れ警報器(床近く)とCO警報器(天井寄り)はセット、消火器と換気扇も必須
  • ✅ 具体的な基準は保健所・消防・販売店・主催者で違う。質問テンプレを使って必ず聞く
  • ✅ 営業前の2分点検をルーティンに。慣れたころが一番危ない

ガスは怖がりすぎる必要はないけど、なめると取り返しがつきません。この記事を予習にして、あとは窓口と販売店に遠慮なく聞いてください。安全に火を回せるようになると、キッチンカーは一気に面白くなります🤡

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