キッチンカー開業

カーリースでキッチンカーを始める手順|審査・改造の可否・契約前に確認する10項目【現役オーナー】

/ 更新 2026.10.14

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まいどー!現役キッチンカーオーナーのぴえろです🤡

「車を買うお金はないけど、カーリースなら始められそう」
「でも、開業したばかりの個人事業主って審査に通るの?」
「そもそもリース車にシンクや換気扇を付けていいの?」

リースでキッチンカーを始めようとすると、この3つで必ず立ち止まります。先に結論。カーリースでキッチンカーは始められます。ただし「改造(架装)していいか」をリース会社に書面で確認してから申し込まないと、納車後に詰みます。ここが購入と一番違うところです。

「購入・リース・レンタルのどれが得か」でまだ迷っている人は、先に購入・リース・レンタルの比較記事を読んでください。この記事は「リースで始める」と決めた人向けの手順書です。申込→審査→架装の許可→納車→保健所の順に、つまずきやすい点だけ拾って解説します。

僕はたこ焼き屋を12年、キッチンカーは2018年から並行して8年。1.5トントラックで岐阜県を拠点に東海3県を回り、延べ1,000日以上出店してきました。

僕はリース会社の人間でも金融の専門家でもなく、一個人事業主です。審査基準・金利・月額は会社とプランと時期で変わるので、この記事では具体的な数値は書きません。申し込む前に必ず各社の公式サイトと契約書で確認してください。

結論:カーリースでキッチンカーを始める5ステップ

全体の流れはこの5ステップです。日数はあくまで目安で、新車は納車まで数か月待つことも珍しくありません。

ステップやることかかる日数の目安つまずきポイント
①方式と車格を決める購入・リース・レンタルを比較。軽バン/バン/トラックを積む設備から逆算1〜2週間「安いから」で車格を決めると、シンクと冷凍庫が入らない
②リース会社に「架装の可否」を問い合わせるキッチンカーとして使うこと、どんな加工をするかを伝え、可否と条件を聞く数日〜1週間ここを飛ばして申し込む人が一番多い。断られる会社も普通にある
③審査の申込と契約本人確認・収入や事業の資料を出す。通ったら契約内容を確認して署名審査数日〜2週間、契約まで+1〜2週間開業直後は通りにくいと言われる。「改造禁止」が残ったまま署名してしまう
④納車と架装書面許可の範囲で製作会社に架装を依頼新車の納車1〜3か月+架装1〜2か月納車待ちの間に出店予定を入れて間に合わない
⑤保健所・保険・ナンバー営業許可の申請、任意保険を業務使用で契約、必要なら構造変更申請から許可まで2〜4週間車検証の名義がリース会社なので、書類で手戻りが出ることがある

一番大事なのは②です。審査より先に「改造していいですか」を聞く。この順番だけ守れば、リースのキッチンカーは大きく失敗しません。

審査の実際:開業直後の個人事業主は何を見られるか

カーリースの審査は、簡単に言えば「数年間ちゃんと払い続けられるか」の確認です。基準は各社とも非公開なので「こうすれば通る」とは書けませんが、個人事業主が見られると言われているポイントは次の4つ。

  • ✅ 事業の継続年数と収入の証明:確定申告書を2〜3期分求められることが多いと言われています。開業したばかりだと出せないので厳しくなりやすい
  • ✅ 他の借入や支払いの状況:クレジットカードや各種ローンの延滞がないか
  • ✅ 自己資金と頭金:頭金で月々の負担を下げると、審査の見え方が変わることがあるとされています
  • ✅ 連帯保証人:開業直後や収入証明が薄い場合、求められることがあります

「開業直後は通りにくい」と言われるのは、要するに払える証拠がまだないからです。開業前に申し込むなら、売上の見込み・原価率・出店日数・リース料をどこから払うかを1枚にまとめた事業計画書と、自己資金の裏付けを先に用意しておくのが現実的な対策です。開業にいくらかかるかは開業費用の全ての記事に実額を出しているので、計画の土台にしてください。

審査の見方は会社ごとに違うので、1社で落ちても諦めず2〜3社に相談するのが基本。ただし短期間に何社も同時に申し込むのは信用情報の見え方として良くないと言われているので、本命から順番に。

リース車は改造できる?ここが最重要

キッチンカーはただの車ではありません。シンク・給排水タンク・換気扇・運転席との仕切り・扉付き収納・冷蔵設備。保健所の許可を取るために、これだけの設備を車に固定します。僕の1.5トントラックも、検査ではこの設備を一つひとつ確認されました。

ところがカーリースの車は、所有者がリース会社です。自分の車ではないので、穴を開ける・配線を通す・床を張り替えるといった加工は、契約で禁止または制限されているのが普通です。

リース車の改造(架装)は、契約で禁止・制限されていることが多いです。黙って架装すると契約違反になり、残りのリース料の一括精算や違約金、契約解除を求められる可能性があります。必ず申込前にリース会社へ「キッチンカーとして架装したい」と伝え、可否と条件を書面でもらってください。口頭の「たぶん大丈夫」は後で何の役にも立ちません。

原状回復義務を忘れない

架装の許可が出ても、ほとんどの契約には原状回復義務があります。返却するとき、シンクや換気扇を外し、開けた穴をふさぎ、内装を元に戻す義務です。この費用は数十万円単位になることもあると言われ、返却時にまとめて請求されます。「月々は安い」と思っていたら最後に大きな出費が待っていた、となりやすいので、原状回復の範囲と費用負担は契約前に文書で確認してください。

「架装済みキッチンカーのリース」という選択肢

普通のカーリースに架装する形が難しいなら、最初からキッチンカーとして架装された車両をリースする方法があります。キッチンカー製作会社や専門業者が、架装済み車両のリースや残価設定型のプランを出していることがあります。この形なら「改造していいか」の問題自体が起きません。取扱いと条件は各社で違うので、製作会社に問い合わせてみてください。

「固定しない」でしのげるか

「置くだけなら改造にならないのでは」と考える人もいますが、保健所は衛生面からシンクやタンクの固定・給排水の配管を求めることが多く、走行中に動く設備は安全面でも問題です。許可の条件は自治体の保健所で違うので、設計前に必ず窓口で確認してください。

ベース車選び:軽バン・バン・トラックのどれにするか

リースで選べる車種は会社によって違いますが、ベース車の候補は大きく3つです。

  • ✅ 軽バン:月々が一番軽い。ただし最大積載量は350kgまでで、設備を積むと余裕がない。少品目・一人営業向け
  • ✅ バン(ハイエースなど):設備も積めて機動力もある。架装の自由度は荷室の形次第
  • ✅ トラック(1.5トン級など):荷台に箱を載せる形で架装の自由度が最も高い。駐車場所と運転免許の確認が必要

車格ごとの詳しい比較は車両選び方の記事にまとめているので、ここではリースならではの注意点だけ。

走行距離の制限を出店ペースで計算する

カーリースには走行距離の上限が付いているプランが多く、月1,000〜1,500km程度が一般的と言われています。超えた分は返却時に精算です。僕は8年で延べ1,000日以上なので年125日以上の出店。片道50kmのイベントに月12回出るだけで月1,200kmです。自分の出店エリアと頻度で月の走行距離を計算してからプランを選んでください。

新車か中古か

カーリースは新車が中心ですが、中古車リースを扱う会社もあります。中古なら納車が早く月々も抑えやすい一方、架装の許可はさらに個別判断になりがちです。新車と中古の見極め方は購入で失敗しない注意点の記事が参考になります。

カーリース会社4社の特徴(キッチンカー目線で)

個人事業主が申し込みやすいカーリース4社を、キッチンカー目線で見ます。どの会社も「キッチンカーとして架装してよいか」は個別判断です。申込前に必ず問い合わせ、書面で条件をもらってください。料金・審査・プランは各社の公式サイトで確認を。

オリコで乗ーる(オリコオートリース)

信販大手オリコグループのカーリース。国産メーカーの新車を幅広く選べ、契約満了時の選択肢(返却・再リース・買取など)をプランで選べる形です。信販会社系なので、審査や支払いまわりの説明が分かりやすいのが特徴。

💡 大手系で手堅く進めたい人向け

車種の選択肢と契約満了時の選び方は公式サイトで確認を。申込前に「キッチンカーとして架装したい」と問い合わせるのを忘れずに。

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ニコノリ

新車の定額リースで、月々の負担の軽さと契約期間の選びやすさを前面に出している会社です。メンテナンスや消耗品の特典が付くプランがあり、「車のことは全部まとめて」という人に向きます。

💡 月々の負担を軽くして始めたい人向け

契約期間と特典の内容、架装の可否は公式サイトと問い合わせで確認してください。

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エンキロ

走行距離に応じた料金の考え方を打ち出している、比較的新しいタイプのカーリースです。出店先が近場に集中していて走行距離が少ない人には合う可能性があります。逆に広域を回る使い方なら、上限と精算の条件を特に細かく見てください。

💡 走行距離が少ない「近場出店型」の人向け

料金の仕組みと距離の条件は公式サイトで確認を。自分の月間走行距離を先に計算してから見るのがおすすめです。

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リースナブル

新車リースで、頭金なしや途中での乗り換え・返却のしやすさをうたっている会社です。「数年やってみて、事業が伸びたら大きい車に乗り換えたい」というキッチンカー特有の悩みと相性がよい設計です。

💡 途中で車格を変える可能性がある人向け

途中解約・乗り換えの条件と費用、架装の可否は公式サイトと契約書で確認してください。

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契約前に確認する10項目

署名する前に、この10項目を担当者に聞いて、回答をメールや書面で残してください。キッチンカーは「車を普通に乗る」契約とは前提が違います。

#確認する項目なぜ重要か
1架装(改造)の可否と許可の範囲穴あけ・配線・配管・外装塗装のどこまでOKか。書面で
2原状回復の範囲と費用負担返却時に誰がいくら払うか。数十万円単位になることも
3走行距離の上限と超過時の精算単価出店ペースで月間距離を計算して照合
4契約期間と途中解約の条件合わなかったとき・乗り換えたいときにいくらかかるか
5契約満了時の選択肢返却・再リース・買取・もらえる、のどれか
6車検・点検・消耗品の範囲含まれない分は自分の経費。架装後の車検対応も
7自賠責と任意保険の扱い任意保険は別契約が多い。業務使用の告知が必要
8事故・故障時の対応と代車営業できない日数がそのまま売上減
9車検証の名義と構造変更時の協力所有者はリース会社。手続きに会社の書類が要ることがある
10契約名義を事業主(屋号)で組めるかリース料を経費処理するため。税務は税理士か税務署で確認

特に1・2・9の3つは、普通に車を借りる人は聞かない質問なので、担当者が即答できないこともあります。「確認して書面でください」で構いません。

納車後にやること:保健所・保険・ナンバー

ここからは購入した人と同じ流れですが、リース車ならではの引っかかりが3つあります。

①保健所の営業許可

営業許可の申請には車検証の写しを求められるのが一般的です。リース車は所有者欄がリース会社、使用者欄が自分。多くは使用者が自分であれば申請できますが、自治体の保健所で扱いが違うので、架装の設計段階で窓口に「リース車です」と伝えて確認してください。申請から許可までは2〜4週間が目安。必要書類と流れは営業許可の取り方の記事にまとめています。

②任意保険は「業務使用」で契約する

リース料に自賠責が含まれていても、任意保険は別契約というケースが多いです。大事なのは使用目的を必ず「業務使用」で申告すること。日常・レジャー使用で契約して営業中に事故を起こすと、補償が受けられない可能性があります。必要な保険の種類はキッチンカーの保険完全ガイドにまとめました。

③ナンバーと構造変更

「キッチンカーには黒ナンバーが要る」と思っている人が多いのですが、黒ナンバーは運賃をもらって荷物を運ぶ運送業の制度で、自分の商品を売るキッチンカーには基本的に当てはまりません。詳しくは黒ナンバーは必要?の記事で解説しています。一方で、架装の内容によっては構造変更の手続き(8ナンバー化など)が必要になることがあり、リース車では所有者であるリース会社の書類が要ります。扱いは運輸支局や架装の内容で変わるので、製作会社とリース会社の両方に確認してください。

補助金との相性

補助金を考えている人は、リース料は補助の対象外になるケースが多いと言われている点に注意。架装費や設備費は対象になることがあるので、公募要項で確認を。最新の制度は補助金・助成金まとめで追いかけています。

ぴえろの場合:1.5トントラックをどう用意したか

僕の車は1.5トントラック。2018年から8年、東海3県を回っています。

8年使って言えるのは、キッチンカーは「車」より「設備」の方がよく壊れるということ。僕は過去に電源トラブルで冷凍庫のたこを全滅させて3万円超を失いました。真夏の車内は鉄板を焚くと45〜52℃になり、冷蔵設備にも電装にも過酷です。車両をリースにして月々を軽くする分、設備と電源には最初からお金をかけるのが、僕が後輩に伝えている配分です。

よくある質問(FAQ)

Q. 開業前で収入証明がなくても、カーリースの審査は通りますか?

通る人も落ちる人もいます。審査基準は非公開ですが、開業直後は収入の証明が薄いため厳しくなりやすいと言われています。事業計画書・自己資金・頭金・連帯保証人のどれかで補えないか、申込前に各社へ相談を。1社で落ちても別の会社では通ることがあります。

Q. リース車にシンクや換気扇を付けてもいいですか?

契約次第です。多くのリース契約では改造が禁止または制限されているので、申込前に「キッチンカーとして架装したい」と伝え、可否と範囲を書面でもらってください。許可が出ても原状回復義務が付くのが普通なので、返却時の費用負担まで確認を。

Q. リース車でも保健所の営業許可は取れますか?

設備が基準を満たしていれば、リース車だからという理由で許可が出ないことは基本的にありません。ただし車検証の名義(所有者がリース会社)の扱いは自治体の保健所で違うので、架装の設計前に窓口で確認してください。

Q. リース料は経費にできますか?

事業に使う車のリース料は、一般的に経費として処理できると言われています。私用と兼ねる場合は按分が必要で、契約名義でも扱いが変わるので、確定申告前に税理士か税務署に確認を。僕は車両を営業専用にして、私用車を別に持っています。

Q. 途中でキッチンカーをやめたくなったら、リースはどうなりますか?

カーリースは原則として期間中の解約ができず、解約するなら残りのリース料や違約金の精算が必要になるのが一般的です。途中解約や乗り換えの条件が緩いプランもあるので、「合わなかったとき」のことを契約前に必ず聞いてください。架装していれば原状回復費用も同時にかかります。

まとめ:審査より先に「改造していいか」を聞く

  • ✅ 手順は「方式と車格→架装の可否を問い合わせ→審査と契約→納車と架装→保健所・保険・ナンバー」の5ステップ
  • ✅ 開業直後の個人事業主は審査が厳しくなりやすい。事業計画書・自己資金・頭金・保証人で補い、1社で諦めない
  • ✅ リース車の改造は契約で禁止・制限されていることが多い。申込前に書面で許可をもらい、原状回復の費用まで確認する
  • ✅ 架装が難しければ「架装済みキッチンカーのリース」という選択肢もある
  • ✅ 契約前に10項目を確認し、回答は書面で残す。特に架装・原状回復・名義の3つ
  • ✅ 納車後は保健所・業務使用の任意保険・構造変更の要否。扱いは自治体や窓口で違うので必ず確認

リースは「お金がなくても始められる方法」ではなく、「お金の払い方を変える方法」です。月々が軽くなる分、契約の中身を読む手間は購入より増えます。その手間を最初にかけた人だけが、納車後に気持ちよく営業を始められる。あなたのキッチンカーが、いい形で走り出すことを願っています🤡

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